カンボジア到着

3月20日、深夜にプノンペン国際空港に到着。トゥクトゥクで深夜の街をオリンピックスタジアム近くのホテルへ。3月末のプノンペンはこれから4月中まで一年で一番暑い季節らしい。日本では、炎天下の校庭の測量でも汗をかかない私が、あっという間にじんわり汗ばむ。それでも深夜だから日中よりは少しましなんだろう。これから10ヶ月お世話になるカンボジア環境省に出勤。ホテルよりバイクで(注1)。バイクに乗るときはヘルメットをかぶりましょう。来年(来年度?)から法制度で、2ケツの後ろに乗る人のヘルメットも義務化されるようですよ。カンボジアの官公庁は基本的に勤務は8時から17時まで、途中12時から14時に昼休みを挟む。
 まだ耳が英語に慣れていないから、脳も英語に反応が遅いから、会話に相当苦労する。1週間もするとまだいいんだけど。わからない時にはうなずいてはいけません。わからないときはぽかんとすることをお勧めします。口をぽかんとあけてわかりません、を表現しましょう(注2)。わかるまで。


先に依頼し到着していたUPS(非常用電源)の開封および設置を、私がするものと知らされる。そうだったのかー。10KVAのUPSなんて、なんだこの大きさ。コンセントプラグをさすだけではないだろうなー。GC/MSを動かすのに、電力事情のまだ危ういこの国では必須のUPSだけど、いかんせん電気の知識がない。専門だけでなく、一般工学を学びましょう。いろいろ知っていること、わからないことを調べられる基礎知識が大切と痛感する。電気の先生、助けてください。しかしなぜわたしが設置できると思うのか。


昼ごはんはだいたい近くのレストランでとる。帰り道に散歩していると黄色い花が降ってくる。アカシアに似た木に咲くこの花は、この時期降ってくるものらしい。日本の桜のようだなー。帰り道に靴が壊れた。学会で行ったタイで、最も円高の進んでいた時期に200B(注3)で買った靴を、ガムテで修理する。傷口にコットンを当ててガムテでとめる小松さん(注4)ばりのフレキシブルさで対応、というか、どんだけ貧乏なんだ。週末には靴を買わないと。夕方、雨季の近づいている街ではバケツをひっくり返したような雨が降った。トタンにあたる雨の音があまりにすごくて大笑いするわたし。でもその笑い声が自分にさえ聞こえないような雨の音。すごい、が度を越えると人は笑い出すんだなあ。

注1 公共交通機関のないカンボジアでは、バイクや車を持たない市民の足には、バイクタクシー、トゥクトゥク(タイのそれとは異なる)、車タクシーなどが利用される。
注2 英語がわかってもらえる場合にはもちろん英語でわからないと言いましょう。英語も伝わらない場合の手段です。うまくいかなくても責任は取れません。
注3 タイバーツで。450円程度か。
注4 ご存知某ローカル局の番組内での出来事。夏野菜スペシャル。