ファンシーな壊れ方のPC

 持つべきものはいろんな専門の知り合いと、できないことは誰にだって頼もう、という意地汚い姿勢(注1)。
GC/MS(こちらでの分析に用いる大型装置)の制御全般に必要なPCにつながる電源にまるっきり電気がこないまま2日。痺れをきらしてほかの部屋から延長コードで引っ張ってきた電源でPCを起動させた。
・・・起動しない。モニタがなぞの発色を示したままなんともいわない。どうしようこれ。延長コードのドラムのせいじゃないよなー。電源を無理やり切ってもう一回。
メーカーの起動画面、やった!なじみのウインドウズの画面、やった!Welcomeの文字、やった!いつもの音楽が途中まで流れて、消えた!消えたー!こらー!あとちょっとなのにやる気ださんかい。しかもやり直すたびに違う色でモニターが彩られる。なんだこのファンシーな壊れ方は。

 どうしたらいいのかなー、もう。私は専門が土木なんだってば。そう、土木なんだよ。だから助けて情報の先生。
で、情報の先生なんじゃないか・・・という知り合いがいるぞ、プノンペンに!と思い出す、が、相手はプロだ。プロはそれでお金をもらう人だ。こんな適当なことで連絡してよいだろうか、でも背に腹は代えられない(注2)。電話して事情を説明すると、コーヒー1杯ででチェックしてくれるという。ありがとう!しかも情報の専門家と思っていた彼は電気工学の出身だという。なんとかして電気の先生、という祈りがどっかで通じてた。電気と情報の専門家を入手!後は機械と制御と化学だな。私自身は何の役に立つんだ、いったい。運はいいほうです、たぶん。
 そして通りかかったお金を握るディレクターに事情を説明し、直すことになったら金をくれ!必要があったら部品とっかえで!買ってー!という話をねじ込む。ねじ込めた。運はいいほうです、たぶん。でもほんとに運がよかったら、PCはこんなファンシーな壊れ方、しないんじゃないだろうか。ないだろうか。とも思う。

 ああ、ちなみに今日は一日研究室に電気がつかなかったので、真っ暗なままサウナのような部屋で作業してました。外でラボにつながる三相75kWのスタビライザー(注3)を直してた。そのせいでラボだけ停電。そもそも装置の部屋に電気が来ないのもこの工事のせい。てゆうかこのせいじゃないの。この熱さ(字は間違ってません)でPCがファンシーになってんじゃないの。

注1 この姿勢、勧めたいわけではないですが、プライド?それって食べれるの?という姿勢でいた方が、何につけてもいろんなことは聞きやすくやりやすく解決しやすいように思うのですが思い込みでしょうか。わたしは聞きすぎてしょっちゅう「もう少し自分で考えなさい!」といわれるクチでしたが。
注2 背に腹はかえられない、は使って見たけど意味がわかりません。大事なのは背なの?腹なの?というかこれは注釈の意味があるの?どこまでも日本語の苦手な理系。
注3 GC/MSやICP−MSなど分析装置は出力が電気信号なわけで、そもそもの表記が200〜240Vとかそれはつまり何ボルトなの?という状態のここでスタビライザーは必須アイテム。ラボでは220Vに設定。