番外: パーティーにいくよー

比較的のんびり毎日が過ぎてゆきますが(暑いのでのんびりでないと倒れる)、ときたまめくるめくことが起こる日、と言うのがあります。思えばそれがこの日だった。

朝から同僚と装置操作の約束があったんだけど、朝イチ知らない人が封筒を持ってきた。いや、にこやかに渡して帰ってゆかれても。クメール語読めませんけど。
同僚、説明してくれよ、というと「パーティ!パーティ!」と言われた。・・・楽しいことのとき、いつも言葉を二つ重ねて説明を終わりにされているような気がするのは私だけだろうか(注1)。よくよく聞くと、今日は環境省の2011年総括ミーティングがあるのだが(それは知っていた)、それには大体偉い人が出て、終わったあとに環境省職員全員参加のパーティーがあるんだよ、とのこと。お前は招待状持ってなかったから今の人が持ってきた、と。そうなのか、それはどうもありがとう。じゃあパーティーに行かなくちゃ!仕事をとっとと終わらせよう!
仕事を終えた5時半、1回帰れ、シャワーを浴びろ、6時半、MoE出発でレストランに行くぞ、と同僚が言う。
スタートが6:00と書いてあったのはクメール語でも私だって読めたけど、気にしないことにしよう。それに毎日作業着で仕事する私、着替えなさい、という同僚のアドバイスもうなずける。

夕方渋滞のプノンペン市街を抜けて到着した、川沿いのレストランは、本当に車いっぱい人もぎゅうぎゅう。
これ全員環境省職員なのか!本当にこんなにいたのかー(注2)。供されるビール、ジュース、前菜からスープ、揚げ魚、炒め物、クメール麺、炒め飯、デザート、全部うまい!見知った人との間で交わされる挨拶、初めての人、とにかく「ヂャポン」しか聞き取れないけど気にしない。おそらく専属のカメラマン、ステージの生演奏と生歌、お酒が入りつられて踊りだすみんな、足元の蚊。私だけが蚊に刺されている以外は本当に楽しいぞ!同僚の「蚊はお前が好きなんだなあ」と言う言葉に「蚊だけが私を好きなんだよ!」と毎度切れ気味。
しばらくして、真ん中の島だけなんかテーブルも椅子も立派じゃないか?と気がついた。あのテーブルは?というと、軽く呆れ顔で、偉い人たちじゃないか、と言われた。偉い人の集団が真ん中に固まっていたのかー。「あの方が大臣だよ」えぇ!大臣いたんだ。このレストランに大臣がいたのかー。大臣以下みんな居るよー、と言われて初めて気づく。

・・・・日本人、むくむくミーハー心が。若者を捕まえて、無理をふっかける。大臣と写真を撮りたいよ。一瞬固まる若者、ええ、無理だろう、と言うけど、逆サイドに居た同僚がつてを拾っていく。若者から逆サイドの同僚へ、その知り合いのチーフへ、チーフからディピューティーディレクターへ、私のディレクターへ、ディレクターからアンダーセクレタリステートへ、そして大臣へ。その過程で、あれ、大変なお願いしちゃった?と気づいたけど、こういうの動き出したらやっぱなし、とかないし。

でもね!大臣がニコニコしながら、ディレクターがした私が居る訳の説明に、ありがとうといってくださり、またニコニコしながら写真を一緒にとってくれたのです!うわーい!すごいうれしい!とても大きくて優しい雰囲気をまとった方でした。日本人、仕事がんばります!ディレクターも私のわがままがきっかけだったけど大臣に思わぬところで自分のデパートメントの仕事を説明できたことからか、怒らずニコニコしてくれました。それが一番ほっとした。いやぁ、ミーハー心もほどほどに。テーブルに戻ったら同僚に「俺だって写真なんか一緒に撮ったことないのに!」と言われました。ごめん、君が道理だ、私は無理だ。

その後ステージの前の輪に混ざり、カンボジア人に踊りのスパルタ教育を受け、ケタケタ笑いながら回る踊りをみんなとしましたが、その視界に、やっぱりニコニコしながらご自分の携帯電話で踊りのみんなの写真をとる大臣が見えて、この大臣は本当に穏やかで優しいかたなんだろう、と思いました。踊りの輪では、真ん中テーブルの偉い方も一緒にくるくるです。環境省で仕事が出来て、本当に良かったなあ。

注1 ほかには、かふぇかふぇ、にゃむにゃむ(ごはんごはん)などがあります。
注2 同僚に全職員数を聞いたことがあったが職場の建物はそんなに騒がしくないんですよねえ・・・でもなんにせよ職場全部の飲み会ってすごいです。
注3 画像はそれぞれ、招待状、パーティ会場、浮かれる同僚。大臣との2ショットをお見せしたい!けど、まずいかな?とおもうので(さすがに確認は取れなかった)、同僚を晒してみる。会場のカメラマンも写真を撮っていたけどあの写真、どこに行くんだろう・・・?パーティ、楽しかったです。大変なお願いだったのに本当に写真を撮ってもらえたのは、この日本人の言うことを聞いてやりたい、という周りのみなさんの暖かい気配りによるところがすべてです。本当にありがとうございました。これからあんまりわがまま言いません。

ところでパーティから一夜明け、これを書いている今、ラボにぜんぜん人が居ません。そうかー、今日は休日だったのかー、仲良しエンジニアと若者と朝から、「今日って休みだったっけ?」「うん、多分ね・・・」という会話を繰り返しました。その彼らもさっき、No work!といって帰ってしまった。私は今ラボの分析サンプル受付係です。5時半まで。日本人仕事してますよ。