GC/MSトレーニングと神様のいうとおり

今日は分析装置の操作詳細が文章中にあり、専門用語が多いため専門でない方にはわかりにくい内容となっています。すみません。なんとなく流れを。

朝から若手くんのGC/MSトレーニングの予定でした。8時集合で早速装置の電源を入れる方法から。あ、装置の電源を入れる前にUPSの操作方法から。分析装置は電源の入れ方から覚えるんですよ、部屋の明かりみたいにスイッチ入れたらつくとかでないんですよ。
装置を起動して、状態確認して、温度設定、キャリアガスの流量設定、よし、真空引きするぞ、とポンプのスイッチを入れます。ここから5分で大体1×10-4 torrくらいにはなるはず・・・ならないな。正月を挟んだり、しばらく動かしていないから真空引きに時間がかかるのかも、とそこから1時間待つ。でもいつもの1時間後とちょっと違うなあ。真空の状態が悪い。状態が悪いことを説明するのは、すべてがうまくマニュアルどおりいくのをマニュアルに沿って説明することの数倍面倒だー。でもまあ、フィラメントが点灯できないほどではない、ので、良くはないけど悪くない、と言う説明をし、とりあえずヘリウム、水、窒素、酸素のピーク確認をしてみることに。

質量数入力、フィラメント点灯、検出され始めるピーク。!!うぎゃー、窒素と酸素高い。これどっかにリーク(漏れ)があるぞ。急いでフィラメントを切る。そして、この状態では先に進めないことを彼に説明するのか・・・とげんなり。がんばれわたし、上げろテンション。

今日この装置には問題がございます!いぇーい。
今日君は装置のオペレーションについて勉強するはずでした!だがしかし
今日オペレーションの勉強はここまで!そして

引き続き装置の修理方法に関する勉強に移ります!その前に昼ごはん!解散!

小さな失敗は、小さなトラブルは、トラブル解決のトレーニングにもなるから、少しくらい起こったほうがいいんだよ!←超前向き。前向きでないとやってられない。

リークの心当たりをチェックするために一旦ベント(排気)して、大気圧に装置を戻し、そのままでも良かったんだけど、何気なく電源を一回全部切って昼ごはんに出た。
戻ってきて、ナットの締めなおし、Oリングとセプタムの交換、このあたりだなー、ぼちぼち若者帰ってくるかなーと思っていた午後2時前、ラボの電気が、切れた!真っ暗ラボ!停電だー。うわぁーまさかの停電だぁー。装置動いてなかったのでUPSの動きとか確認できなかったけど、ほんと、まさかのタイミング。

もしあの時リークがなかったら、そのまま講習を続けてチューニングのために昇温していたに間違いない。そしたらUPSが働いても、すぐには電源を切ることが出来ず、大慌てしたに違いない。すごい!ナイストラブル!ナイスリーク!僕たちラッキー!

と前向きにもほどがある喜び方をしていたら、若者が帰ってきた。私のやけっぱちっぷりが面白かったのか、早速若者は、リークの場所の特定は出来たか、チェックはしたか、午後もう一回オペレーショントレーニングか、といろいろ聞いてくれる。それどころじゃなかったんだってば。ないんだってば。ほらまた停電だ!何で起こったかわからないリークは、超ラッキーなトラブルだよ。見えない力にも救われて、オペレーション講習はまた後日。停電の起こりにくい午前にやりましょう。

注1 画像の入れようがないなあ、と思ったけどせっかくなのでリークチェック確認したオーブンの中。なんてしょうのない画像なんだ。でもぴかぴかで綺麗・・・使ってないもんね。停電中のラボは撮ってもね、暗いだけです。出来る作業がなくなり暇がてらためしに撮ったアホは私です。エアコンも切れるので暑いです。