2人の負けず嫌いとエクセル関数

 仲良しエンジニアが、大気捕集装置の修理をしていた。インド製だから・・・とかぶつぶつ言ってる。捕集した大気の流量を測るのに隙間が出来てしまって正しく測定できない(そもそも鋳造品の質が悪すぎると思う)、とかで、ラバーを買ってきてシリコン系接着剤をこねり、ぺたぺた。なかなか良い仕上がりになり、電源を入れたら。
・・・なんにもいわないよ。ぶおーんとか、動き出しませんよ。どうなってるのかな、これは。どうも君と作業をすると電気系の故障にぶち当たる気がする。電源ボックスをあけ、端子が抜けかけているのを発見し、つなぎなおしてガムテで補修(注1)。うまいこと電源が入るようになったので、設置しなおそうとペンチでねじ回していたら、鋳造のねじが回しきれた!!装置を壊す瞬間を目撃してしまったが、あんまり同僚は悪くない気がする。彼はまた「インド製だから・・・」と言いながら、配線をぶっち切り、じかにつないで電源入るを確認して、「明日電源スイッチ買ってくる」といって帰っていきました。

で、実際電源スイッチを買ってきて、華麗な配線でちゃんと元通り(画像下、ライターであぶって配線部の接着)。隙間もちゃんと埋まって、設定どおりの流量が出ているし、すばらしいね!援助元の方、目の前で一度ぶっ壊れましたけど、問題ないですよ!「俺の仕事はおわったぜ〜、お前の仕事はまだおわってないぜ〜♪」とか得意げに自慢する。歌うな!喧嘩売ってんのか。確かに彼の直した装置の隣で私の作りかけのピペット洗浄器はしばらく転がっている。くそー、だったらお前も私に手伝わせるばっかりでなく手伝え!というほほえましい喧嘩をほぼ毎日しています。2人とも負けず嫌いです。何が書きたかったのか忘れるところでしたが、エクセル関数です。

 先の大気の捕集装置、日本の援助で測定が始まったもので、同僚も開始時間と終了時間の数値を入れると測定時間をその間の流量からうんぬん、を計算してくれるシートを持ってる(注2)。GC/MSと違い、ちゃんとオペレーションの方法も指導ですよ。そりゃあ便利だね!でも「あれ〜〜〜??」と頭をかかえていたので、どうしたかと思ったら、「おまえ、これを直してくれ!」と突然突き出されるエクセルシート。聞くと、一日以上の計算とか、夕方16時から朝8時までの測定だと計算がおかしくなると言う。

・・・ああ、それは24時越えに対応してないんだねえ・・・。わかるけど、多分IF文で大小を論理式に入れて計算させれば、とわかるけど、うあー、めんどーい。情報処理の授業とかあんまり得意でなかったんだってば、と、エクセル関数程度で音を上げたいわたし。卒論でフォートランのプログラムを組んだのは奇跡だったに違いない。思わず日本に助けを求めようかというところだぜ。でも、ぐずぐず言ってもしょうがないので、出来ないといいたくない、ので、やるよ!としばらく格闘。挑まれるとのってしまう。でもこういうのって、プログラムとかも、ほんと、センスなんですよね。努力や訓練ではどうにもならん部分が多いんだ。そして私にはそのセンスがないんだ。それでも何とか出来て、彼のPCに入れなおして、そしたら私のPCでは正しく動いたと思ったのに、彼のではやっぱり一部エラーが出る。なんでだー!時間はもう5時。彼は(自分が押し付けたくせに)誇らしげに「お前の宿題な!」といって帰っていきました。何でだ、何で負けた気分なんだ。5分ほどして括弧の場所が悪かっただけと気づきました。言い訳するなら英語のエクセルなんだ!(注3)くそー、本日1負け。

注1 ガムテープで補修、はかなりの頻度で発生する作業です。今日は私以外にも靴をガムテで補修する人を見た!ガムテ最強。
注2 ほかにも水質項目の計算用シートなど、確かに値を入れれば結果出るけど、となっているエクセルシートを結構見る。大丈夫なのか・・・と心配になる。仕組みがわからないとなあ、だめだよなあ。ちなみに同僚は24時を越えるとだめ、と気づいたとき、ああ、もういいや、紙で計算しよ、と言ってました。おい、エクセル関数の勉強意欲は。それでも気づいたからいいけどね、と思います。たまに学生君でも、先輩から与えられた、このフォーマットが絶対、と、はなから信じて疑わない御仁がいる。いや、素直なのはいいけどね・・・。
注3 今回のことで知ったのですが、日本のPCのキーボードの括弧とかコンマとかの位置と、英語のOSやoffice入れると打つべきキーが変わっちゃうんですね。括弧が打てない・・・コンマが打てない・・・と???となっていたら、全部一個ずれだ、と言われました。知るかいそんなの!同僚のPCは秋葉で購入のFMV。