観光の役に立たない価格表

タイトルままなんですが、これからご紹介するのはカンボジアに観光に来て見たいと思っている方には、まったく役に立たない価格表です。役には立たないけど、実情は少しわかります。ちなみにいまだと5000Rで100円弱ですか?

● バイクの洗車 1台2500〜3000R
 町中にバイクとトゥクトゥク(注1)が走るカンボジア、バイク専用の洗車屋さんがあります。バイクをがっつり水洗い、シートにビニールをかけて、洗剤のついたブラシでごしごしやり、上からホースで水をばっしゃんばっしゃんかけます。タオルで拭いて、ブロワーのようなエアブラシで空気をかけて水を細かいところまで飛ばし、出来上がり。20分くらいの作業です。車は価格表を見たことがありませんが、もちろん高くなるけど、さほど変わらないみたいです。日本だったら手洗いは売りになりそうだけれど。

● 道端で売ってるカッパ 2000R/スーパーマーケットで売ってるカッパ 2.5〜5ドル(注2)
 雨季が近づきほぼ毎日のように午後から雨が降るようになりました。前が見えないような雨では、かっぱあっても意味ないですが、しとしと雨も結構あります。露店でつる下がってる手のひらサイズのかっぱ、広げると大人一人すっぽりの薄いビニルのカッパですが、モトに乗る人々が皆かぶります。カラフルなてるてる坊主がいっぱいでかわいい。ただし3回も着たら穴が開きます。
バイクタクシーの運転手などはもう少しちゃんとしたカッパをきてる人がいる。使い捨てじゃないやつ、産地によって値段が変わりますがカーキ色のずっしりしたもので、これはこれで結構かわいい。やっぱりてるてる坊主。でもバイクの前面にまで全力でカッパを着せるのはどうだ。それはウインカーも計器類も何も見えないじゃないのよ。後部座席に乗っている人も一緒にかぶってたりすると、何人入ってるんだか、王蟲のような何かが走っている、見たいなことになる。

● ガスコンロにつなぐプロパンガス 15Kg 20ドル(容器デポジット別)
 アパートのキッチンでは室内にガスボンベを設置してそこからコンロにつなぐ、というシステムがあります。高いアパートなら集中のガス設置所があるかもですが、安アパートではガスコンロを買って、室内にガスを置き、つなげて使う。ガスボンベ自体のデポジットを別として、ガス会社に電話するとおにいちゃんがボンベかついで来て交換していってくれます。

● 飲料水 20L 4000R(容器デポジット別)
 プノンペンでは浄水場からの水道水が出ますが、導水の配管に不安があるので基本的に飲料水は購入。料理で加熱工程があるときは気にせず水道水使いますが、いかんせん暑いので飲料水はかなり消費するのです。500mlや1.5Lのボトルではあっという間になくなってしまうので、20Lボトル登場。うちで使っているのは近所のお店の店頭から買ってくる20Lで4000R=1ドルのお水。当然20kg以上あるわけで、アパートに運ぶのにはげんなりしますが、もう少しお金を払うと、ガス同様、おにいちゃんが電話一本で運んできてくれるはずです。でもわたしはガスはともかく水は、5分で届くはずの本当は30分、が待てないんだなあ。ちなみに容器デポジットは5〜7ドルくらい(店による)。買ったお店で交換しなくても別に文句は言われません。同じ会社の水があればどこでも交換で購入できます。

● 実験で高純度ガスを使いたい場合とピペット洗浄器を組み立てたい場合
 ガスボンベとレギュレーターのジョイント部品  6000R
 ジョイント部品の加工代 ねじ山切り  40000R
 ビニールパイプ Φ8mm 1m 1000R
 樹脂系接着剤 100ml 5000R 
 シリコン系接着剤 100ml 5500R 
 シリコンシーリング(シーリングガン別) 5000R

本当に意味のない価格表に中身が偏りました!ので、最後に、観光でいらしても役に立つかもしれない価格を2つ。

● プサートメイ(セントラルマーケット)での腕時計電池交換 10000R
真ん中の時計や貴金属、宝石など売っているエリアの時計屋は簡単な電池交換など、一瞬でしてくれます。簡単でない(つまり高価な時計の)交換はわざわざ市場でしないと思いますが何も保障は出来ませんよ。電池代、工賃込み込みで10000R=2.5ドルくらい。ベルトが少し痛んでいて、おまえ、それも変えろよ!と言われたのですが、時間かかりそうでやめました。ベルトの交換も出来るそうです。お値段、ものにより相談で。

● 公園で早朝と夕方にやってるエアロビクス&ダンス  1000R
早朝は5時くらいから、夕方は6時くらいから?街中の公園や、リバーサイドの広場など、大音響でいろんな踊りを見ることが出来ます。で、参加することも出来ます。インストラクターの踊り(体操?)にあわせて動き、一応インストラクターにお金を払うしくみだそうな。聞いただけで参加したことはありません。何もしないでも汗をかくというのに!何でわざわざ運動を!とおもうけど、こちらの人はたくさん踊ってますね。見学は面白いです。

なんにせよ、価格表というのはその国の生活を知るのに一番手っ取り早い情報源ですね。物価はひとまとめに日本の10分の一とか言われますが、もちろんそんなこと全部に通用しません。日本より高いものもあるし、10分の一以下のものもある。同じものに違う値段が付くダブルところかマルチプルスタンダードが当たり前。
だからね、ここに書いたものは、本当だけど嘘です。同じものを同じ人から買ったって、値段は変わることがある。人の国の経済の仕組みに日本基準でケチつけちゃだめです。

注1 こちらのトゥクトゥクはタイのそれと違って、バイクに人の乗れる荷台をつけただけの形。だから、バイクと後部座席は分解できるのです。郊外に住むホテル付きのトゥクトゥクドライバーはバイクだけをはずし、座席はホテルにおいて家に帰ったりするし、仕事が終わればバイクだけで遊びにいく、ということで道端に転がる後部座席、をよく見ます。画像のような。レベルが取れてなくて、くらくらする画像ですみません。夜でないと取れない画像なので酔っ払ってました。で、だから、バイクだけを洗うことも出来ると言うわけです。
注2 ペンシルスーパー、バイヨンスーパー、ラッキースーパー調べ。あ、パラゴンでは見ていない。MADE IN JAPANをすごくでかでかと書いているのも見ましたが、日本では見たことのないかっぱ、四角い布に帽子とスナップ止めのかわいいやつです。