こんにちわ!っていう遊び

カンボジアに来て、変な日本人に、バイクの後ろから突然日本語で怒鳴られたことはありますか・・・?ここを読んで下さっている方には無いことを祈りますが、万が一そんな経験をしたことがある人がいれば、犯人は私です。

モトに乗って街を走っているときに、モトの後部座席から日本人ぽく、かつ観光客らしいひとを見かけるたびに「こんちわ!」って叫ぶ遊びをしています。結構昔から。これまでの経験では5人に1人くらいが「・・・こんにちは」といってくれます。被害にあった人ごめんなさい。挨拶をしてくれると、ああ、いい日本人だなあと思います、私が。挨拶を返してくれない人には、カンボジア人の「アジノモト!」とおんなじようなものと思われているか、変な日本人に近づかないようにしよう、と思われているのでしょう。

さて、日本人ぽいひと、が本当に日本人の確証も無いわけですが、まず観光客狙いなのは観光客の方が日本人らしさを判断しやすいからです。スーツはね、仕事人は難しいんです、どの国だか迷う。
観光客の、日本人女性は結構わかりやすい。同じアジア、日本人と似た風貌でどうやって判断するのよ、という国は多くありますが、一番簡単なのは服装です。日本人は女性だと長袖(あるいはTシャツにUVカットの腕カバー)、ひざより長いパンツ(あるいはくるぶしまでのスカート)、スニーカー、チューリップハットあるいはキャスケットみたいな帽子、前掛けの小さなかばん(歩き方は入るサイズ)という基本の格好がわかりやすい。短パンとかミニスカートとかキャミソールとかヒールのあるサンダルとか、なかなか見ない(注1)。強いて男性観光客で言うなら、こっちはサンダルに片方上がったパンツとか、ハーフパンツ、Tシャツと頭にタオル、だろうか。頭にタオルは日本人率高いと思うんだよなあ、でもあれはキャップより効率的かも。暑いし。

動きやすく、安全で(太陽からも)自分で自分を守れる気概を感じるファッション、と言うのは良いのですが、その服装に代表されるような観光客の表情を見ると、表情にも緊張感がみなぎっていて、海外で、観光地で、そこまで緊張していると言うのは楽しいのだろうか・・・と言う気になってしまう。まあ、余計なお世話なんです。いま余計なお世話を書いています!そりゃあね、日本に比べたら大概どこにいったって危ないよ(注2)。気をつけるに越したことはないし、それでももし危ない目にあうとその日本人が悪いんだって、ひどい目にあったのに、聞いてもいないのに、母国から散々言われるしねえ。何で、聞いてもいないのに言うんだろうねえ・・・。なぜ日本人はいつでもずっと反省をしているんだろうなあ。

というわけで、わたしのも余計なお世話ですが、観光地に遊びに来ているときは、あんまりがんばりすぎないほうが・・・と言うことです。思うとおりにならないたびに増えるストレス、それにより顔に浮かぶ緊張感、張り詰めた感じ、心が落ち着くのはどこだ。日本のようには行かないだろうけど、それでまあいいや、と思う心のゆるさが旅をもっと楽しくするんじゃあないのかな(注3)。だから!変な日本人がバイクからこんちは!って怒鳴ってたら、ぜひ、こんちは!って怒鳴ってください。変な日本人に対応するくらいの心のゆとりが良いんですよ!私が喜びます。やや、ちょっと無理やりなまとめだな。

注1 書いてみたけどそもそも日本でもそんなに見ないのか・・・・?いやでもここは首都プノンペンです。リバーサイドを、えーと、銀座あたりとするなら、銀座に軽い登山に行くような格好では来ないんじゃないかしら、と思うとか、どこでも作業着の私が言っても説得力はありませんが。いや、私のは仕事着だから。なんか話がそれ放題。
注2 カンボジア人に、日本でipodを盗まれた話、をしたら、「日本にも泥棒がいるの!?」と驚かれた。そりゃいるよ。なんてゆうか、もう君たちの日本信仰は軽く神話っぽいな・・・。
注3 旅に限らず、思ったとおりに行かなくても、それで仕方が無い、と思える落としどころを探すことで生活のストレスは減りますよね。仕事だってうまくいくばかりじゃないぜ、というのがちょっと続いたのでこんなの書いてみました。ちなみに世界統計の平和な国ランキング、日本は5位でしたが、カンボジアは108位だそうです。行ったことのある国のなかでは、ランキング的にかなり平和な部類だった(タイよりずっと上位です)。そうか、私は平和な国にいるらしい。画像は観光地っぽいの。